EVA |
このプロジェクトで製作したEVAは、第1回(試作)-4個、第2回-3個の計7個
内部構造は企業秘密、蒸発面積及び流速の確保と、金属部分の低熱抵抗を両立させた内部構造。
その内の最も高性能なものを使用。
蒸発温度とP4擬製コア温度から求めた熱抵抗は0.08℃/W
ほぼ最高の出来といっても過言ではあるまい。
|
 |
冷凍ユニット
|
アキュムレータ
COMPをEVAよりも下に置いたため、COMPに対する液バックの危険が発生、急遽アキュムレーターを製作するはめに...
適当な手持ち部品があるわけでもなく、銅管の組み合わせにより製作。
オイル戻りを考慮する必要から、構造についてはバイブルとも言える参考書のお世話に....
|
サイトグラス
冷凍ユニットを弄っていると、どうしても冷媒が流れているのを見たくなるもの。
冷媒量調整が容易になるのと、その見たいという欲求のため取り付けた。
通常見える位置には無いが、断熱材の点検窓を取れば見える様にはしてある。
|
ペンシルドライヤ
Vapoアップグレード用のペンシルドライヤ、こいつはnullさんからの結婚祝いの一部とか....
ストレーナ兼用だから、細いキャピラリには必須だ
|
COMP
コロナの冷風機からベース込みで移植
真空引きの関係で、高圧側にもアクセスバルブを取付
|
コンデンサ
Vapoのものをそのまま転用
内部の洗浄は当然実施。
SLOT版Vapoのコンデンサは小さいので、カバーの丸穴を四角に切り欠き、通気抵抗を改善
COMPベースと一体化し、冷凍ユニットを構成
|
キャピラリ切替弁
Vapo式EVAの場合、キャピラリの終末部分は戻り管内蔵の1本、従って2本のキャピラリを使うとなると、どうしても集合部が必要、ここの加工が結構難しい。
切替弁は、asutaさんから頂いた4方弁のパイロット部、日本ランコ製VS6100B 4190分解品。
貴重な4方弁を提供頂いたasutaさんに感謝!!!
また、キャピラリチューブは、MAZさんに御尽力頂いて入手した内径0.5mmで、これまた貴重品
|
電磁弁
寝込み防止(ロータリーCOMPに寝込み現象があるのかは知らないが...)のため、遮断回路を設けた。
なお、遮蔽回路は、最悪の場合COMP破裂を招くので十分な注意が必要だ。
元々は、液冷媒をコンデンサに貯めておいて、立ち上がり時間を短くする狙いだった。
狙い通りとは言えないが、ある程度の効果はあったようだ。
ただし、停止の後の再起動は殆ど瞬発と言っても良い。
この辺りの情報はオーナーの評価を待ちたい。
|
PCケース
|
ケース改造
お預かりしたのはフルタワーケース
当初、Vapochillと同様、ケース中上段に冷凍ユニットを配置の予定であったが、振動、熱、AC電源のノイズ等への配慮から、ケース最下部に冷凍ユニットを配置。
問題となるのは、M/Bの取付位置。
背面のパネル込みでM/B取付位置をバッサリ移してしまった。
コンプユニットは振動対策のため宙吊り
熱対策とAC電源ノイズ遮断のため、冷凍ユニットと
PC部はアルミ板で仕切り、前面吸気の背面排出の冷凍ユニット単独冷却、ノイズ、騒音、熱を閉じこめた。
|
EVA固定
・結露対策 |
真空断熱ケース
ベース部は、M/Bに合わせて機械加工、Socket478のSocket周辺は殆ど更地状態といっても、チップコンやOSコン等回避すべき部品が結構有ったりする。
当初、EVA取付のアクリル板加工のみの予定であったが、真空断熱容器にチャレンジ
思わぬ所で漏れてたりで、結構時間がかかってしまった。
接着剤、シーリング剤、Oリング、グリースと、ある程度要点は掴めた。
それにしても、真空は難しい....
|
コードヒーター
一年以上も前に坂口電熱で購入した80ohm/mのコードヒーター、やっと日の目を見ることができた。
M/Bの裏表両面に.....
ヒータ線は、ほぼ髪の毛の太さ、つなぎ方が今後の課題
|
配管断熱
配管も-40℃以下になる可能性があるから、周囲温度との温度差は60℃以上、Vapoの直径約2cm程度の断熱材では滴る程の汗をかく。
それではと、直径2cmの発泡ポリエチレンと、直径4.5cmのAEROFLEXの2重構造としたが、そこまでやっても、表面は”しっとり”気味だったりする。
|
その他 |
モニターゲージキット
オーナーの希望で取り付けた圧力計
圧力計と連成計がコンビになったやつで、冷凍ユニットの状態が一目で解る。
スイッチ類と相まって、如何にも冷凍機械、されどPC
|
FANコントロール
バリタップというサイリスタ式電力調整器を使用し、AC-FANを可変化。
バリタップは電圧調整しているだけなのでシンプルだが、極端な可変は難しい。
超小型単相インバータがあれば.....
これは作るしかあるまい....
|
温度コントローラ
オーナーの希望で取付たomron E5CN 、熱電対は-200℃迄計測可能なTタイプ、取付場所に困ってEVAの上面に取り付けた。
|
冷却性能
|
先ず御覧頂きたいのは、部品取りしたVapo SLOTの能力。
出力僅か35WのCOMPで、しかもR134a、この健闘ぶりには目を見張る。
EVAの構造もなかなのもの、この辺りについてもオーナから報告があるだろう。
断熱や取付の問題は別として、P4を冷やすなら、Socket用のEVAよりも、Slot用の方が良く冷えるような気がしてならない。
さて、肝心のUltra
作動確認を兼ねて軽く走らせた結果では、R22の直冷機としては、まずは合格ラインかと.....
冷媒循環量を絞りまくれば-60℃も拝めるが、わがままなオーナーの希望はMax130W、
Max130Wを要求されれば、どうしても余裕をみるのは制作側の悲しい性。
グラフの赤線は短いキャピラリだが、たぶん160W位までは大丈夫だろう。
一方、青線で示す長いキャピラリは、凝縮圧の高い夏用の長いキャピラリ、P4にちょいと活入れした位なら、こちらでも十分だ。
EVAの熱抵抗は、低圧側の圧力から推定される蒸発温度とDHS温度から推定すると、60W以上の負荷領域で0.062〜0.084℃/W、負荷が少ないときの値は低く出るので、0.08℃/W辺りと見るのが妥当と判断。DHSや温度測定の方法は、"evaは冷えてもcoreは熱い" "Vapochill eva の性能評価"を参照頂きたい。
|
 |