両頭グラインダーのインバータ化                             '06.03.05  masamoto

オークションで落札した集塵機付きグラインダー
業務用グラインダーで有名な淀川電気製、落札額\41,000-、ホビー用には不釣り合いな代物だが非常に満足
砥石径205mm、3相200V、06kw+0.4kw(集塵機)とパワフル


ハンドルで集塵機フィルターを弾き、フィルターの目詰まりを取ります。

背面のブロアー 、内部に塵埃の堆積は殆ど無く、非常に綺麗、この部分を開けてみた形跡もないので、殆ど使われていなかったものと推定

内部の集塵フィルターと、ファン用の電動機(400W)、非常に良い状態、
粗い粒子は下部のトレーに直接落下、舞い上がった微粒子をフィルターで吸着し、フィルターが詰まると、外部のレバーを動かしてフィルターを弾き、回収した粒子をトレーで回収する構造

購入の木製パレットに乗せられたまま使用されていたようだが、それを取り外しキャスターを取り付けた。
破損していたアクリル製ガードも手持ちのアクリル板で作り直した


インバータ化の完成
  両頭グラインダーはスイッチを入れるとうなりを上げ、砥石が割れて飛ぶのではないか等と恐怖を感じていました。
 また、電源100Vの両頭グラインダーは作りが華奢で安心して使えるものはありませんでした。
 
 そんなことから業務用の両頭グラインダーをインバータ化して使えるようになりました。
 インバータでブレーキを掛けることができますので、作業終了後いつまでも砥石が回転し続けることもなく安全です。
  (ただし、モーターは2極であり、高速回転してますので、ブレーキ用の抵抗を内蔵していないタイプのインバーターは、停止時間設定が短いとエラーになり、ブレーキが効かなくなりますので停止時間を30〜50秒程度に設定する必要があります。)

注意事項  
 砥石は周速制限があり、必要以上に高速で回転させると破損し飛散して重大事故につながります。
 インバータの出力設定は上限60Hzとしておく必要があります。

 その他、研削砥石による事故を防止するため、砥石取替や取り扱い等、砥石メーカーの注意事項(1) 、(2) をよく理解して使う必要があります。
 交換前の砥石検査、交換時のバランス調整、ワークレストや調整片のギャップ調整、取り替え後の空運転、日々の使用前の空運転など.....


背面配線  
 左: グラインダー動力
 中央:集塵機動力
 右: スイッチ

 盤パネルのツマミは、周波数調整用VR


ノイズ対策
 動力線はメカフレキ、配線は露出させない。
 インバータ制御スイッチ用配線は、シールド付きLANケーブルを使用


スイッチは、オリジナルのものをそのまま使用

砥石は新品に交換し、低速にて回転させドレッシング後、バランス取り
その後、ワークレストと砥石の間隔は約2mmに調整


流石にプロ用、ワークレストもしっかりしていて非常に使いやすい。


制御盤内

 100V入力0.75kw出力インバータ×2
 ラジオノイズ対策のため、
 ラジオノイズ低減用零相リアクトルとノイズフィルターを取付


制御盤はオークションで入手した中古を再生
 
使用したインバータは数年前のモデルのためキャリア周波数固定で、低周波数域への変更ができないものだった。
このため、ラジオノイズ発生が懸念されたが、メカフレキ、シールド線、制御盤、ノイズフィルター等の使用により、ほぼ完全に抑えることができた。

インバータの使用は、家庭用電源で使用する以上、近隣への迷惑や自家内の電気製品を守るためにノイズ対策は確実に行った方が良い。

余談だが、自室で裸のインバータを使って0.4KWの真空ポンプをしばらく使ってた。 その後インバータ式蛍光器具とファンヒータの調子が悪くなって買い換えや修理を余儀なくされたことがある。 

裸のインバータが原因とは断定できないが注意することに越したことはない。